iPhoneは海外旅行でも最高のパートナーです。でも、おそらく多くの方が帰国後の高額請求:いわゆる「パケ死」を恐れ、iPhoneの利用を制限してはいませんか?せっかくの海外旅行ですから、現地でインターネットを利用してグルメや観光スポットを調べたり、たくさん写真を撮ったり、SNSを投稿したり・・・・iPhoneを思う存分利用したいところです。
そこで、今回は、iPhoneを海外旅行で使っても高額請求を確実に回避するための「利用パターン別のiPhone設定方法」と「4つのWi-Fiテクニック」を紹介します。
目次
- iPhoneを海外で快適に使うために知っておきたい用語
- 自分に合ったiPhoneの利用パターンを確認する
- 高額請求を回避する利用パーターン別のiPhone設定方法
- 高額請求を回避する4つのWi-Fiテクニック
- iPhoneの渡航前・渡航後・帰国後にすること
- まとめ
1. iPhoneを海外で快適に使うために知っておきたい用語
1-1. Wi-Fiとは
スマホ、タブレット、PC、ゲーム機などのネットワーク接続対応機器に、無線でローカルエリアネットワーク(LAN)に接続できる方式です。通信速度が高速で安定していますが、無線の届く範囲が狭い(およそ有効範囲が数十メートル)という特徴があります。
1-2. Wi-Fiスポットとは
カフェや空港や駅など公共施設で無線LANを利用してインターネット接続が可能なサービス、エリアです。「無線LANスポットサービス」とも言います。無料の場合は「公衆無線LANサービス」「フリースポット」とも呼ばれます。
1-3. 機内モードとは
iPhoneの通信を利用するワイヤレス機能をオフにし、航空安全基準に従って使用できる状態にする機能です。機内モードがオンのときは、画面のステータスバーまたは文字盤に が表示されます。機内モードの使用中は、以下のワイヤレス機能が無効になります。
- モバイルデータ通信 (音声とデータ)
- Wi-Fi
- Bluetooth
1-4. モバイルデータ通信とは
「パケット通信」とも呼ばれています。インターネット、メール、通信を利用するアプリ(LINEやFaceBookなど)をするにも基本的にこのモバイルデータ通信を利用します。Wi-Fiが使えない時は、この「モバイルデータ通信」を使用してデータの送受信をします。
1-5. データローミングとは
データローミングとは、iPhoneで使っている電波(docomo、au、ソフトバンクなど)が届かない場所へ行った時、各キャリアが提携している現地の携帯会社の電波受信を可能にして通信できるようにする機能のことです。基本的には契約しているキャリアの電波しか拾わない仕組みですが、データローミングを使えば海外でもiPhoneを使って通信の利用が可能となり、渡航先でもネット接続などができます。ローミングとも呼ばれます。
- 通話は音声通話ローミングと言います。
- データ通信はデータローミングと言います。
- 上記二つを総称して国際ローミングと言います。
1-6. キャリアの海外パケット定額サービスとは
docomo、au、ソフトバンクが、海外でのモバイルデータ通信=パケット通信料金が定額となるサービスです。この3つのサービスは、ほとんど同じ料金形態&サービスです。NTTドコモのみ、利用開始をしてから24時間単位で使える定額のパケット通信サービス「海外1dayパケ」があります。
- 1日最大2,980円、約25MBまでなら1日最大1,980円の2段階定額制
- 日本時間の1日が基準
▶︎海外パケ・ホーダイ|NTTドコモ ▶︎海外1dayパケ|NTTドコモ
1-7. ポケットWi-Fiレンタルとは
Wi-Fiルーターのレンタルサービスです。Wi-Fiルーター経由で無線LAN対応機器がインターネットにアクセスできます。Wi-Fiルーターのレンタル費用は必要ですが、パケット定額制なのでモバイルデータ通信=パケット通信料金は発生しません。
2. 自分に合ったiPhoneの利用パターンを確認する
2-1. 海外旅行でiPhoneを使う場合の6つのパターン
電話を使わない | 電話を使う | |
データ通信を使わない | →3-1.へ | →3-4.へ |
Wi-Fiでのみデータ通信を使う | →3-2.へ | →3-5.へ |
Wi-Fi以外でもデータ通信を使う | →3-3.へ | →3-6.へ |
- LINEやFaceTimeは、データ通信を利用します。
- SMSは、電話回線を利用します。
2-1. 海外での通話料の例(1分ごとの料金)
米国・ハワイ | 韓国 | 中国・台湾 | 豪州 | 伊・独・仏 | |
日本へかけた場合 | 140円 | 125円 | 175円 | 175円 | 175円 |
滞在国内へかけた場合 | 125円 | 25円 | 75円 | 75円 | 75円 |
その他の国へかけた場合 | 210円 | 265円 | 265円 | 265円 | 265円 |
着信した場合 | 175円 | 70円 | 145円 | 80円 | 110円 |
- ※ソフトバンクの海外通話料
- 通話料金は発信、着信ともに高額です。通信費だけでなく通話にも高額請求を回避するために注意が必要です。
- 海外で着信した場合、かかってくる電話を日本から渡航先まで転送するため、「着信料」がかかります。
- SMSの送受信も1通100円と高額です。
3. 高額請求を回避する利用パーターン別のiPhone設定方法
3-1. 電話を使わない×データ通信を使わない
オフラインで利用できる、iPhoneアプリ(カメラ、メモなど)だけを利用する場合の設定方法です。3G/4Gやネット回線を使った通信(Wi-Fi、Bluetooth、MAPなど)も一切使用できなくする設定です。
ポイント3-1:「機内モード」をオン
- 通信費用は一切発生しません。
- ディスプレイの最下部から上にスワイプしてコントロールセンターを表示>機内モード:オンにします。
3-2. 電話を使わない×Wi-Fiでのみデータ通信を使う
スターバックスなどのカフェやホテル、空港などのWi-Fiを利用し、インターネットやメール(MMS)が使えます。
LINEやFaceTimeといったネット回線を利用した通話も可能です。電話回線以外を使う設定方法です。
ポイント3-2:「機内モード」「Wi-Fi」をオン
- 公衆の無料Wi-Fiなどを利用すれば通信費用は一切発生しません。
- ポケットWi-Fiなどを利用した場合はレンタル費用が必要です。
- ディスプレイの最下部から上にスワイプしてコントロールセンターを表示>機内モード、Wi-Fi:2つともオンにします。
3-3. 電話を使わない×Wi-Fi以外でもデータ通信を使う
電話やSMSの発着信の必要はないが、Wi-Fiだけでなく現地キャリアの電波を使用してインターネット接続したい場合の設定方法です。
※パケット通信料金が発生します。高額請求の可能性がありますので注意が必要です。キャリアの海外パケット定額サービスに加入しているか確認してください。
ポイント2-3:「Wi-Fi」「モバイルデータ通信」「データローミング」「4GまたはLTE」>「データ通信のみ」をオン
- 設定>Wi-Fi:オンにします。任意のネットワークに接続します。
- 設定>モバイルデータ通信で、モバイルデータ通信、データローミング:2つともオンにします。
- 設定>モバイルデータ通信>4GまたはLTEで、データ通信のみ:オンにします。
3-4. 電話を使う×データ通信を使わない
電話やSMSの発着信のみ行う設定です。
※発信、着信ともに通話料金が発生します。
ポイント3-4:「Wi-Fi」をオフ、「データローミング」「4GまたはLTE」をオフ
- 各キャリア所定の海外電話料金が発生します。
- 日本へのSMS送信は「海外パケット定額」の対象外になり送信費用が発生します。
- 設定>Wi-Fi:オフにします。
- 設定>モバイルデータ通信>4GまたはLTEとデータローミング:2つともオフにします。
3-5. 電話を使う×Wi-Fiでのみデータ通信を使う
Wi-Fiを利用しインターネットやメール(MMS)が使えます。電話やSMSも送受信したい場合の設定方法です。
※発信、着信ともに通話料金が発生します。
ポイント2-5:「Wi-Fi」をオン、「データローミング」「4GまたはLTE」をオフ
- 各キャリア所定の海外電話料金が発生します。
- ポケットWi-Fiなどを利用した場合は固定費用(レンタル費用)が必要です。
- 設定>Wi-Fi:オンにします。任意のネットワークに接続します。
- 設定>モバイルデータ通信>4GまたはLTEとデータローミング:2つともオフにします。
3-6. 電話を使う×Wi-Fi以外でもデータ通信を使う
現地キャリアの電波を使用してネットに接続する必要があり、電話の発着信もしたい場合(国内と同様の使い方)の設定方法です。
※パケット通信料金が発生します。高額請求の可能性がありますので注意が必要です。キャリアの海外パケット定額サービスに加入しているか確認してください。
※発信、着信ともに通話料金が発生します。
ポイント2-6:「モバイルデータ通信」「データローミング」をオン
- 各キャリア所定の海外電話料金が発生します。
- 設定>モバイルデータ通信>モバイルデータ通信とデータローミング:2つともオンにします。
※画像はソフトバンクを基にしています。
4. 高額請求を回避する4つのWi-Fiテクニック
iPhoneには便利な機能が満載です。通信を使うバックグラウンドでの自動更新などは思わぬ高額請求につながってしまう場合があるので特に注意が必要です。「3.高額請求を回避する利用パーターン別のiPhone設定方法」だけでなく、以下の4つのWi-Fi設定も確認してください。
4-1. Wi-Fiアシストをオフにする(iOS9限定)
iOS9では「Wi-Fiアシスト」という機能がデフォルトでオンになっています。電波が弱くWi-Fiの接続状態が悪い時に、自動的にモバイルデータ通信に切り替える機能です。便利な機能ですが、Wi-Fiで接続しているつもりなのに、知らないうちにモバイルデータ通信で接続され、大量の通信データを消費してしまう可能性があります。
- 設定>モバイルデータ通信>Wi-Fiアシスト:オフにします。
4-2. Appのバックグラウンド処理をオフにする
- 設定>一般>Appのバックグラウンド更新:バックグラウンド更新をオフにします。
4-3. App Store自動ダウンロードをオフにする
- 設定>iTunes & App Store>モバイルデータ通信:オフにします。
4-4. iCloudのモバイルデータ通信をオフにする
- 設定>iCloud>iCloud Drive:モバイルデータ通信を使用:オフにします。
5.iPhoneの渡航前・渡航後・帰国後にすること
docomo、au、Softbankでそれぞれ異なりますので、以下のリンクからご確認ください。
・海外でパケット通信をご利用いただくための機種別の設定方法 | NTTドコモ
・ご利用方法 :(iPhone・iPad)|au
・事業者設定方法( iPhone )|SoftBank
6. まとめ
今回は、iPhoneを海外で使っても高額請求を回避するテクニックを紹介しました。
- iPhoneを海外で快適に使うために知っておきたい用語
- 自分に合ったiPhoneの利用パターンを確認する
- 高額請求を回避する利用パーターン別のiPhone設定方法
- 高額請求を回避する4つのWi-Fiテクニック
- iPhoneの渡航前・渡航後・帰国後にすること
各項目を1つ1つ抑えれば、iPhoneの海外での高額請求を確実に回避できます。この記事を読んだ方々が、いわゆる「パケ死」の心配をせずに、iPhoneを海外でも楽しむことが出来るようになれば幸いです。
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